日蓮正宗信徒の日記

日蓮正宗信徒の雑記帳

日蓮正宗の信仰と人生観

人生観は人それぞれに違っていて当然だと思います。

私の子供のころは、勉強を頑張っていい大学に入って医者になることや、司法試験に合格することが最高の名誉だと思っていました。これは、あくまでも過去の私の人生観です。

私は医者にも弁護士にもなれませんでした。

昔、中島敦の「山月記」という小説を読んだことがあります。中島敦は私の好きな小説家の一人ですが、「山月記」の主人公は人に秀でた才能を持ちながら、人生の挫折を乗り越えることができずに妖怪「人喰いトラ」となりました。

一般世間の人生観の主流は、おそらくは成功とか名誉だと思います。

でも、成功しなければ幸せになれないのだとしたら、せっかく人間に生まれても幸福を得られる人というのは非常に限られてしまいます。

世間のことわざにも「禍福は糾える縄の如し」という言葉がありますが、執着を離れ仕事に家庭に満足感を持ち、末法濁悪の娑婆で仏道修行ができる喜びに勝るものはないと、実感できるようになることで本当に見えてくる景色がありました。

日蓮正宗の御本尊様は観心の御本尊様です。

自分の心を観ることができる、そして仏の心に境智冥合できる御本尊さまです。

大聖人様の御書を読んでいただければわかりますが、当時の鎌倉仏教界の成功者ではありません。

仏様は成功などに執着されませんでした。

この境地に自然に達する方法が日蓮正宗の信仰だと思っています。

誤解があるといけませんので、成功が悪いというのではありません。自分の人生を肯定できるようになることが成功の基本だと思っているのです。

賢人は八風と申して八のかぜにをかされぬを賢人と申すなり、利・衰・毀・誉・称・譏・苦・楽なり、をを心は利あるに・よろこばず・をとろうるになげかず等の事なり、此の八風にをかされぬ人をば必ず天はまほらせ給うなり(四条金吾殿御返事)

 

李陵・山月記 (新潮文庫)

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